現地時間2021年3月23日午前、紅海から地中海へと向かうためにスエズ運河を航行していた全長約400mの貨物船「エバーギブン(Ever Given)」が航路を塞ぐ形で座礁。スエズ運河は現地時間3月29日午後まで通行ができなくなり、400隻以上の船舶が待機を余儀なくされる事態となりました。

欧州宇宙機関が公開した「Sentinel-1」によるスエズ湾北端周辺のレーダー画像。左は3月21日、右は3月25日に観測したもの(Credit: Contains modified Copernicus Sentinel data (2021), processed by ESA)

欧州宇宙機関が公開した「Sentinel-1」によるスエズ湾北端周辺のレーダー画像。左は3月21日、右は3月25日に観測したもの(Credit: Contains modified Copernicus Sentinel data (2021), processed by ESA)

座礁した貨物船とその影響は宇宙からも観測されています。欧州宇宙機関(ESA)は3月26日、地球観測衛星「Sentinel-1」によって観測されたスエズ湾北端周辺の合成開口レーダー(SAR)画像を公開しました。

左側は座礁前の3月21日に観測されたレーダー画像です。スエズ湾(Gulf of Suez)の北端と地中海方面に向かって伸びていくスエズ運河が暗く写っており、運河には間隔を空けて航行する船舶が明るく写っています。また、スエズ湾に浮かぶ幾つもの船舶も捉えられていることがわかります。

いっぽう、3月25日に観測された右側のレーダー画像を見ると、座礁して運河を斜めに塞ぐエバーギブンの姿が捉えられています。スエズ湾に浮かぶ船舶の数も21日と比べて増えており、座礁の影響を物語っています。

地球観測衛星「Sentinel-1」を描いた想像図(Credit: ESA/ATG medialab)

地球観測衛星「Sentinel-1」を描いた想像図(Credit: ESA/ATG medialab)

 

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Image Credit: Contains modified Copernicus Sentinel data (2021), processed by ESA
Source: ESA
文/松村武宏

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