ノースロップグラマンは、宇宙ステーション補給機「シグナス」の打ち上げを実施しました。日本時間2月21日午前2時36分に、アメリカ・ヴァージニア州にあるワロップス飛行施設から「アンタレス230+」ロケットで打ち上げられました。発射から約3時間後、補給船に設置されている太陽光パネルの展開を確認したということです。また今回のミッションは「CRS-15」ミッションと呼ばれており、ノースロップグラマンがNASAと契約を結んで行う「Commercial Resupply Services-2」の4回目となります。

シグナス補給船を搭載して打ち上げられるアンタレスロケット(Credit:NASA's Wallops Flight Facility/Patrick Black)

シグナス補給船を搭載して打ち上げられるアンタレスロケット(Credit:NASA’s Wallops Flight Facility/Patrick Black)

シグナス補給船は、科学・実験機器や生活用品などを積み込み、国際宇宙ステーション(ISS)へ向かいます。到着は日本時間2月22日午後6時40分頃で、現在ISSに滞在中の野口聡一宇宙飛行士が補給船のドッキング作業を行う予定です。野口飛行士は、ISSに設置されているロボットアームを操作し、「ユニティー」モジュールにドッキングさせます。なお、シグナス補給船は約2ヶ月ほどISSに係留(けいりゅう)される見通しで、廃棄物を積み込んで大気圏に突入しミッションを終えます。

シグナス補給船(Credit: NASA)

シグナス補給船(Credit: NASA)

シグナス補給船がISSへ輸送するのは、主に滞在飛行士の生活用品、科学機器、船外活動の備品など合計で3,810kgとなっています。物資の中には、ISSで行われる実験器具も含まれています。例えば、小さな虫(英語で「worm」と呼ばれるもの)を使用した筋力低下に関する研究で使用する機器です。人間が微小重力環境に長期間滞在すると筋力が低下します。その原因を小さな虫を使用することで探ります。この研究を通して、長期間宇宙滞在する飛行士の健康を維持する方法を見つける手がかりを探します。また、地上で老化に伴って起こる筋力低下の防止の研究に役立つとされています。

なお、シグナス補給船には「キャサリン・ジョンソン」と愛称がつけられました。キャサリン・ジョンソン氏は、NASAの数学者で現在のように高性能なコンピューターがない時代に手計算による軌道計算を行い、マーキュリー計画やアポロ計画などアメリカ初期の宇宙開発を支えた人物の1人です。NASA科学者では初めてのアフリカ系アメリカ人として知られ、その様子は映画『ドリーム』で描かれました。

 

Image Credit: NASA’s Wallops Flight Facility/Patrick Black、NASA
Source: NASA/Northrop Grumman
文/出口隼詩

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