打ち上げ準備中の新型有人宇宙船「スターライナー」(Credit: Boeing/John Proferes)

打ち上げ準備中の新型有人宇宙船「スターライナー」(Credit: Boeing/John Proferes)

アメリカ航空宇宙局(NASA)とボーイングは現地時間2月17日、ボーイングが開発中の新型有人宇宙船「スターライナー」による国際宇宙ステーション(ISS)へのドッキングを目指す2回目の無人軌道飛行試験「OFT-2(Orbital Flight Test-2)」の最新の準備状況を明らかにしました。OFT-2の打ち上げ予定日は2021年4月2日以降とされています。

スターライナーはスペースXの有人宇宙船「クルードラゴン」とともにNASAのコマーシャルクループログラム(商業乗員輸送計画)のもとで開発がスタートした有人宇宙船です。2019年12月にはスターライナーの初飛行となる無人軌道飛行試験「OFT」が実施されましたが、機体に搭載されていたタイマーの問題により計画されていた軌道に入ることができず、ISSへの到達を断念して地球に帰還しています。

ボーイングとNASAはOFTの結果をもとに独立調査チームから示された勧告を受けて対策を講じ、OFT-2の準備を進めてきました。今回の発表では対策のおよそ95パーセントが完了したとされています。OFT-2の打ち上げ日は2020年12月の時点では2021年3月29日以降とされていましたが、機体の打ち上げ準備状況に合わせて数日先送りされた形です。

クルードラゴン「クルー4」ミッションで搭乗することが発表されたNASAのチェル・リングリン宇宙飛行士(左)とボブ・ハインズ宇宙飛行士(右)(Credit: NASA)

いっぽう、2020年から本格運用が始まったクルードラゴンは現在有人運用飛行ミッション「クルー1(Crew-1)」が実施されていて、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の野口聡一宇宙飛行士を含む4名がISSに滞在中です。次回以降のミッションも準備が進められており、現地時間2月13日には4回目のミッション「クルー4(Crew-4)」で搭乗する宇宙飛行士の一部がNASAから発表されています。

クルー4ミッションでISSに向かうことが発表されたのはNASAのチェル・リングリン(Kjell Lindgren)宇宙飛行士ボブ・ハインズ(Bob Hines)宇宙飛行士の2名です。リングリン飛行士は2015年の第44/45次長期滞在において宇宙航空研究開発機構(JAXA)の油井亀美也宇宙飛行士とともにISSへ滞在したことがあり、ハインズ飛行士は今回が初の宇宙飛行となります。リングリン飛行士は有人月面探査計画「アルテミス」で月を目指す18名の宇宙飛行士「アルテミスチーム」の一員にも選ばれています。

関連:総勢18名! NASAがアルテミス計画で月に降り立つ宇宙飛行士を選出

なお、スターライナーは2021年後半に有人飛行試験「CFT(Crew Flight Test)」の実施が予定されており、ボーイング(元NASA)のクリストファー・ファーガソン宇宙飛行士以下3名が搭乗することがすでに発表されています。順調に実績を積み重ねつつあるクルードラゴンに続いて本格運用に移るためにも、まずはOFT-2の成功が期待されます。

 

Image Credit: Boeing/John Proferes
Source: Boeing / NASA (1) / NASA (2)
文/松村武宏

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