文昌衛星発射場から打ち上がる長征8号(Credit: CNSA)

文昌衛星発射場から打ち上がる長征8号(Credit: CNSA)

日本時間12月22日午後1時37分、中国・海南島にある文昌衛星発射センターから「長征8号」が打ち上げられました。長征8号は新型のロケットで、今回が初めての打ち上げとなります。新技術実証衛星7号を含む5機の人工衛星を搭載し、太陽同期軌道に投入しました。

打ち上げから40分後、中国航天科技集団公司(CASC)は成功を確認しています。なお、長征ロケットシリーズ356回目の打ち上げとなりました。

■長征8号とは

・全長:50.3m
・打ち上げ時重量:356t
・直径:第一段ロケット3.35m  第二段ロケット3m  補助ロケット2.25m フェアリング4.2m
・燃料:第一段ロケット→PR-1と液体酸素 第二段ロケット→液体水素と液体酸素
・能力:太陽同期軌道(SSO)700kmに4.5tのペイロードを投入する

長征8号は、中国航天科技集団公司(CASC)の下部組織である中国キャリアロケット技術研究院(CALT)が開発を行いました。研究と開発は2017年からスタート。また、このロケットは長征3A号と長征7号を基にして開発されました。

整備場にそびえ立つ長征8号(Credit: CASC)

整備場にそびえ立つ長征8号(Credit: CASC)

■長征8号の特徴と今後の見通し

環境に優しい燃料の使用:これまで中国が打ち上げてきたロケットは有害な物質を含んだ燃料を使用していました。しかし、長征8号では環境に優しい液体酸素や液体水素を燃料として使用しています。

再利用が可能に:長征8号は今後「再利用」が可能になります。現在、再利用が可能でかつ成功している有名なロケットに、スペースX社の「ファルコン」ロケットがあります。長征8号もファルコンロケットのように、発射後第一段ロケットが地球へ帰還し、再利用される見込みです。ファルコンロケットと異なるのは、中心のコアブースターだけでなく、両側についている補助ロケットもコアブースターにくっついて地球へ帰還する点です。

打ち上げがよりスムーズに一年で約10機の打ち上げが可能。年間のロケット生産能力も20機に達する見通しです。また、中国南部に位置する文昌衛星発射センターだけでなく、北部に位置する酒泉衛星発射センターからも打ち上げ可能となります。

■中国のロケット開発の位置づけ

中国では過去6年間で6種類の新型ロケットを開発、運用してきました。固体燃料を使用した長征11号や大型で月や火星へ探査機を送り込んだ長征5号など、小、中、大型のロケットが登場しました。打ち上げ衛星の幅広いニーズに応えることができます。また、民間会社もロケット開発を行っており、そのうちiSpace社とGalactic Energy社は打ち上げに成功しています。

 

Image Credit: CNSA, CASC
Source: CNSA, CASC
文/出口隼詩

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