オリオン宇宙船に取り付けられたソーラーパネルの1つ(エアバスのロゴが入った赤いカバーが装着されている部分)(Credit: NASA)

アポロ計画以来の有人月面探査実施を目指すNASAの「アルテミス」計画では、宇宙飛行士は新型宇宙船「オリオン」に乗って地球と月周辺を往復します。同計画最初の有人月面探査となるのは2024年実施予定の「アルテミス3」ミッションですが、これに先立ちオリオン宇宙船および打ち上げに使われる大型ロケット「SLS(スペース・ローンチ・システム)」の無人テスト飛行にあたる「アルテミス1」ミッション2021年11月に、有人テスト飛行となる「アルテミス2」ミッション2022年に実施される計画です。

現在ケネディ宇宙センターではアルテミス1ミッションに向けたオリオン宇宙船の準備が進められています。オリオン宇宙船は主に宇宙飛行士が搭乗する「クルーモジュール(CM:Crew Module)」とエンジンやソーラーパネルを備えた「サービスモジュール(ESM:European Service Module)」から構成されていますが、10日間の作業を経てサービスモジュールにソーラーパネルが取り付けられました。長さ19mのソーラーパネルは打ち上げからおよそ15分後に展開され、地球への帰還時にクルーモジュールとサービスモジュールが切り離されるまで約11キロワットの電力を供給し続けます。

いっぽう、欧州ではアルテミス2以降のミッションで使われるサービスモジュールの製造がすでに始まっています。2020年10月初旬にはアルテミス3ミッション用のサービスモジュールの骨組みにあたる構造が、イタリアのタレス・アレーニア・スペースからドイツのブレーメンにあるエアバスの施設に輸送されました。オリオン宇宙船とSLSの打ち上げスケジュールは度重なる遅延に見舞われてきましたが、人類が再び月に立つ日は着実に近づいているようです。

アルテミス3ミッションに使われるサービスモジュールの骨組み部分(Credit: Thales Alenia Space)

 

Image Credit: NASA
Source: ESA / NASA
文/松村武宏

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