ULA、アトラスVロケット組み立て開始 新型固体ロケットブースター搭載
(Credit: ULA)
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米ユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)は、10月に打ち上げ予定のアトラスVロケットの組み立てを開始しました。10月にアメリカの偵察衛星を打ち上げるミッション「NROL-101」で使用される予定です。打ち上げは、ケープカナベラル空軍基地第41発射場から行われます。このミッションで、アトラスVロケットは通算86回目、今年5回目の打ち上げとなります。

(Credit:ULA)

今回の打ち上げでは、アトラスVロケットに使用される固体ロケットブースターがエアロジェット製からノースロップグラマン製GEM63に切り替えられます。現在ULAが開発を進めている2021年打ち上げ予定の「ヴァルカンロケット」にノースロップグラマン製の固体ロケットブースターが使用されるためです。ヴァルカンロケットにはGEM63固体ロケットブースターを派生させたGEM63XLが使用される予定です。

アトラスVロケットは、2002年から使用されているアメリカのロケット。打ち上げの成功率が非常に高く、信頼性のあるロケットとして知られています。打ち上げ会社は、ロッキードマーティンとボーイングが合併して誕生したULAが担当します。これまで、多数の惑星探査機を打ち上げています。今年7月には、NASAの火星探査車「Perseverance」がアトラスVロケットによって打ち上げられました。なお、アトラスVロケットは、将来的にヴァルカンロケットへ置き換わる予定です。

 

Image Credit: ULA
Source: Space News, Spaceflight Now
文/出口隼詩