宇宙航空研究開発機構(JAXA)とトヨタ自動車株式会社が共同で開発中の「燃料電池車(FCV)技術を用いた『有人与圧ローバ』の愛称が「LUNAR CRUISER(ルナ・クルーザー)」に決定したことが28日に発表されました。
「LUNAR CRUISER」の愛称には、トヨタのSUV(スポーツ・ユーティリティー・ビークル)であるLAND CRUISER(ランド・クルーザー)がもつ「必ず生きて帰ってくる」という精神や品質・耐久性・信頼性を、過酷な月面環境を走る有人与圧ローバにも引き継ぎたいという想いが込められています。
LUNAR CRUISERの打ち上げは2020年代後半を目指しており、2020年度はシミュレーションによる走行中の動力や放熱の性能確認、タイヤの試作・走行評価、VR(仮想現実)や原寸大の模型を活用した有人与圧ローバ内部の機器配置の検討などを実施予定。各技術要素の部品の試作し、一般市販車をベースに改造した試作車の製作に取り組んでいます。
なお、2019年の『有人与圧ローバ』に関する共同研究計画では、2021年度には「試作・製作した部品や試作車を用いた実験・評価」、2022年以降は、1/1スケール試作車の製作・評価、2024年以降にエンジニアリングモデルの設計・製作・評価および実機を設計、2027年以降に実機の制作・性能品質を検証する計画となっています。
Source: JAXA