ヴァージン・オービットは4月2日、ANAホールディングスとスペースポートジャパンと協力し、九州の大分空港を「宇宙港(スペースポート)」として選定したことを発表しました。
2019年6月に航空会社ANAの親会社であるANAホールディングスと日本やアジアにおける打ち上げサービスのための輸送支援、航空機や地上支援機材の整備もしくは調達などの協力の締結や、打ち上げ場所の選定について一般社団法人スペースポートジャパンとの協力を発表していました。
ヴァージン・オービットの計画している「LauncherOne」は、ボーイング747-400機の左翼の下に人工衛星を搭載した小型ロケットを吊り下げ、離陸後に空から打ち上げを実施するという「水平型打ち上げ」を採用。実現すれば地上の天候に左右されない柔軟な打ち上げが可能となります。しかし、現状ではLauncherOneの空中切り離しテスト段階にとどまっており、軌道投入などの実績はありません。本来であれば、2020年初頭に軌道打ち上げを計画していましたが、新型コロナウイルスの影響を受け延期となっています。
また、大分空港が選定された理由としては、3000メートルの長い滑走路があること、数社の航空会社による国内便や、製造業の基盤も整っていることが挙げられています。今後、ヴァージン・オービットは大分県と共同で技術調査や整備を行い、2021年後半にテスト飛行を実施する予定で、早ければ2022年に打ち上げ運用が実現するかもしれません。
Image: ヴァージン・オービット
Source: spacenews.com / 大分合同新聞