NASAのロゴといえば、星が散りばめられた青い円に赤いシェブロンと白い文字が重ねられた「Meatball」と呼ばれるものを思い浮かべますが、1992年まではシンプルな書体で赤く「NASA」と記しただけの「Worm」と呼ばれるロゴタイプも用いられていました。Wormは30年近く表舞台から遠ざかっていましたが、来月予定されているスペースXの宇宙船「クルー・ドラゴン」の有人テスト飛行「Demo-2」で復活することが明らかになりました。

■Demo-2に使われるファルコン9に描かれた、赤い「NASA」のロゴタイプ

Demo-2の打ち上げに用いられるファルコン9ロケット。印象的な書体で「NASA」と記されたロゴタイプが描かれている(Credit: SpaceX)

NASAが公開したのは、5月中旬から下旬に打ち上げられる予定のDemo-2で使われるファルコン9ロケットの写真です。白い第1段の側面に、特徴的な書体で「NASA」と記したロゴタイプがくっきりと描かれているのがわかります。

1975年に導入されたWormは、「ハッブル」宇宙望遠鏡や宇宙飛行士が着用する宇宙服など、さまざまな場面で用いられてきました。1992年以降は衣服などの一部をのぞいて見られなくなっていましたが、スペースシャトルの引退により途絶えていた「アメリカから飛び立つアメリカ製の宇宙船」が復活することを印象づけるために、クルー・ドラゴンのDemo-2フライトにおいてWormのロゴタイプも復活することになったようです。

なお、NASAでは今後Wormをどのような場面で用いることにするか検討中としており、今回限りの一時的な復活ではないことを示唆しています。印象的なロゴタイプであるだけに、2024年に予定されている有人月面探査ミッション「アルテミス3」のような重要なミッションにおいて、再び目にすることができるようになるのかもしれません。

2009年のSTS-125ミッションでメンテナンスを受けた際のハッブル宇宙望遠鏡。上方にWormが描かれているのが見える(Credit: NASA)

 

Image Credit: NASA/SpaceX
Source: NASA
文/松村武宏

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