来年2020年7月の打ち上げに向けて準備が進むNASAの火星探査車「マーズ2020」。年明けには打ち上げ準備のためにフロリダ州のケープカナベラルへと運ばれる予定ですが、移送に先立って探査車自身の車輪を使った走行テストが実施されました。

■自重を支えて走行できることを確認、次に走るのは火星に着いてから

走行テストを行う火星探査車「マーズ2020」(Credit: NASA/JPL-Caltech)

カリフォルニア州パサデナにあるジェット推進研究所(JPL)のクリーンルームで12月17日に行われたテストでは、地面の起伏を模したスロープ付きのテストコースが用意され、マーズ2020が自分自身の重さを支え、実際に走行できることが実証されました。10時間以上に及んだこのテストでは、従来の探査車よりも自律的な走行を可能とするナビゲーションシステムの動作や、搭載されている地中探査用のレーダー「RIMFAX」を使ってデータが収集できることなども確認されています。

マーズ2020のプロジェクトマネージャーであるJohn McNamee氏「火星の赤い大地に降り立つ日が待ちきれない」とコメントを寄せています。なお、走行テストを終えたマーズ2020が次に走行するのは、火星に降りてからとなります。

火星を飛行する「Mars Helicopter」の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)

マーズ2020は、サンプルを詰めて保管する密閉容器を備えています。マーズ2020自身は火星から戻ってくることはありませんが、将来やってくる探査機によって容器が回収されて地球に持ち帰られることを想定し、サンプルを詰めた容器は地表に置かれることになります。また、火星の大気中で飛行する初の航空機として、小型の無人ヘリコプター「Mars Helicopter」も搭載されます。

マーズ2020の打ち上げウィンドウは2020年7月17日に訪れます。これに先立つ2月18日には、今年アメリカで募集されたマーズ2020の愛称が発表されることになっています。火星のジェゼロ・クレーターに着陸するのは愛称発表からちょうど1年後となる2021年2月18日の予定です。

火星で探査を行うマーズ2020の想像図(Credit: NASA/JPL-Caltech)

 

Image Credit: NASA/JPL-Caltech
Source: JPL
文/松村武宏

 オススメ関連記事