通信が途絶えていたインドの月着陸機、米月周回衛星の画像から発見

インド宇宙研究機関(ISRO)の月探査機「チャンドラヤーン2号」の月着陸機「ヴィクラムは2019年9月6日の降下ミッション時、高度2.1kmの地点で通信が途絶し月面に衝突したことが確実視されていました。

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NASAが12月3日に公開したのは、通信が途絶えた後の詳細が不明であったヴィクラムの衝突地点と破片の画像。月周回探査機「ルナー・リコネサンス・オービター(LRO)」が10月14・15日、11月11日に月南極地域を撮影したものを分析した結果、このヴィクラムの衝突地点が発覚したといいます。

Credits: NASA/Goddard/Arizona State University.

当初、ヴィクラムは月南極の「Simpelius N」「Manzinus C」というクレーターの間付近に着陸する予定で、成功すればインド初の月着陸となっていました。今回は失敗に終わりましたが、ISROの月探査ミッションはこれで終了したわけではありません。

ISROはチャンドラヤーン2号の後継機「チャンドラヤーン3号」を2020年11月までに打ち上げる予定であると現地メディアが報じていること、JAXAとISROの月探査機を2023年年までに打ち上げる予定など、月探査に積極的な姿勢であることが分かります。なお、日印共同のプロジェクトはIRSOが着陸機を、JAXAはロケットと探査車を担当することとなっています。

 

Image: ISRO
Source: NASA