1998年に建造が始まった国際宇宙ステーション(ISS)の20年を超える歴史のなかで初となる「女性宇宙飛行士2名による船外活動(EVA)」が、いよいよ本日、10月18日(日本時間)の夜に実施されます。
■作業に臨むにはNASAの宇宙飛行士コック氏とメイヤー氏
今回船外活動を行うのは、NASAの宇宙飛行士Christina Koch(クリスティーナ・コック)氏とJessica Meir(ジェシカ・メイヤー)氏です。
コック氏は合計328日の宇宙長期滞在を目指して今年の3月からISSに滞在しており、すでに宇宙で7か月間ほどを過ごしています。メイヤー氏は先月、アラブ首長国連邦(UAE)初の宇宙飛行士Hazzaa Ali Almansoori(ハッザ・アル・マンスーリー)氏とともにソユーズ宇宙船で打ち上げられ、ISSに到着してからは1か月近くが経っています。
作業の内容は、先週実施された船外活動で不具合が判明した電源装置の交換です。以前の船外活動では「こうのとり」8号機が運んだ新しいバッテリーを古いバッテリーと交換したのですが、バッテリーにつながる電源装置の一部が故障しており、交換した新しいバッテリーの充放電が妨げられていることがわかりました。そこで、今後も予定されているバッテリーの交換作業に先立ち、本日実施される船外活動によって故障した電源装置を交換することになったのです。
なお、女性宇宙飛行士2名による初の船外活動は今年の3月にも予定されていましたが、このときはサイズの合う宇宙服が揃わなかったために実施されませんでした。今夜の作業が無事実施されれば、今度こそ初の「女性2人だけによる船外活動」が実現します。
コック氏とメイヤー氏による船外活動は、10月18日21時50分(日本時間)から始まる予定です。作業の様子はNASA TV(https://www.nasa.gov/multimedia/nasatv/)やNASAの公式YouTubeチャンネルなどで中継されることになっています。
※日本語の読みは宇宙航空研究開発機構(JAXA)の表記にそろえています
Image/Source: NASA
文/松村武宏