2度目の正直で成功です。商用打ち上げを目指すロケットラボ社の「エレクトロン」ロケットが2018年1月21日(現地時間)にニュージーランドから打ち上げられ、打ち上げからペイロードの軌道投入まで成功しました。
マヒア・ペニンシュラの打ち上げ施設に設置されたエレクトロンは船舶の侵入により打ち上げが24時間延長されるも、21日に2回目のテスト打ち上げ「まだテスト中(Still Testing)」を実施。無事、プラネット社の地球観測小型衛星「Dove」を軌道へと投入したのです。また、それ以外にも2つの小型衛星を打ち上げています。
ロケットラボは2017年月にもエレクトロンを打ち上げており、その時には残念ながら軌道には到達しませんでした。そして同社は、2018年にも商用打ち上げサービスの実施を予定しています。エレクトロンロケットは225キログラムのペイロードを実現し、小型衛星などの安価かつ、柔軟なタイミングや軌道への打ち上げが可能です。
このような小型ロケットは世界的に需要が高まっており、日本でもインターステラテクノロジズがサウンディングロケット「MOMO2号機」のクラウドファンデングに連なる人工衛星の打ち上げ可能なロケットを開発しています。また、民間初のロボット月面探査レース「Google Lunar XPRIZE」のアメリカチーム「Moon Express」もエレクトロンでの打ち上げを目指しており、レースの行方が注目されます。
Image Credit: ロケットラボ
■Rocket Lab Launches 2nd Test Flight of Electron Small-Satellite Booster
[https://www.space.com/39026-rocket-lab-2nd-electron-test-flight-success.html]
(文/塚本直樹)
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