アポロ1号事故の追悼。宇宙開発を支えた勇気を讃えたNASAの特別展示

今でこそ宇宙飛行士が国際宇宙ステーション(ISS)へと日常的に行き来していますが、初期の宇宙開発には多くの尊い犠牲がありました。

例えば、1967年1月27日に発生した火災で3名の宇宙飛行士が命を落とした「アポロ1号」計画です。後に人類を月へと送り込んだアポロ計画も、このような大きな挫折から始まりました。

アポロ1号のクルーの写真。ガス・グリソム船長、エドワード・ホワイト2世中佐、ロジャー・チャフィー飛行士の3名

その50周年となる2017年、アメリカ航空宇宙局(NASA)は、彼らの勇気と貢献を称える特別展示「Ad Astra Per Aspera - A Rough Road Leads to the Stars」をケネディ宇宙センターに開設しました。

準備テスト中の出火事故で、ガス・グリソム船長、エドワード・ホワイト2世中佐、ロジャー・チャフィー飛行士の3名が命を落としました。この展示では、初めてアポロ1号の司令船のハッチなどが公開されています。このハッチは火災当時にうまく開かず、後に改良が施されました。

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チャフィー飛行士の娘であるシェリル・チャフィーさんは、「たとえ炎によって3人の命が奪われても、彼らの物語と遺産は今日まで生き続けています」と語っています。宇宙開発は多くの失敗と、それを乗り越える人間の勇気によって成り立っていることを改めて感じさせられます。

 

Source

  • Image Credit: NASA
  • NEWS ATLAS - NASA remembers Apollo 1 crew
  • NASA - Apollo 1 Crew Honored in New Tribute Exhibit

編集/sorae編集部