スペースデブリ除去実験へ 「こうのとり6号機」ISS分離し「KITE」実施

20170130nkou
 
昨年12月に打ち上げられ、ISS(国際宇宙ステーション)への補給任務を無事達成した日本の宇宙ステーション補給機「こうのとり6号機(HTV6)」。そのこうのとり6号機がISSから分離され、スペースデブリの除去実験という新たなミッションを開始します。
 
こうのとり6号機は、2016年の12月9日にH-IIBロケットにより種子島宇宙センターより打ち上げられました。またその内部には宇宙飛行士への補給物資だけでなく、超小型衛星、日本製のリチウムイオン電池なども含まれていました。
 
そしてISSから分離されたこうのとり6号機は、「スペースデブリ(宇宙ゴミ)」を除去する実証実験「KITE(カイト):HTV搭載導電性テザー実証実験」を開始します。これは同機から700m級の電気が流れるひも(導電性テザー)を展開するというもの。そして「ローレンツ力」によってスペースデブリのスピードを落として高度を下げ、大気圏で燃焼させられると期待されています。
 
そして実証実験を終えた後、こうのとり6号機も大気圏内に突入して燃え尽きます。また将来的には導電性テザーをスペースデブリに取り付ける人工衛星も開発される予定です。宇宙開発の懸念になりうるスペースデブリへの対処に有効な手立てとなるのか、実験への期待が高まります。
 
Image Credit: NASA
■Japanese Craft Leaves Space Station to Conduct Space-Junk Experiment
http://www.space.com/35485-japanese-cargo-craft-leaves-space-station.html
■Japanese resupply ship 'HTV-6' departs International Space Station – Watch LIVE
http://zeenews.india.com/space/japanese-resupply-ship-htv-6-departs-international-space-station-watch-live_1970980.html