9月1日に発射台にて大爆発を起こし、人工衛星と共に失われたスペースXのファルコン9ロケット。爆発の原因がわからず今後が心配されていましたが、同社は11月のロケット打ち上げに向けて始動しています。
パリで開催されたWorld Satellite Business Weekのスピーチにて、スペースXで社長を務めるGwynne Shotwell氏は同社の11月に向けたロケット打ち上げの再開を表明しました。打ち上げはおそらく、ケープ・カナベラル空軍基地から行われます。
なお前回の事故にて、ケープ・カナベラルの第40発射施設は大きなダメージを受けました。そしてこの修復には1年ほどかかるものと思われます。そのため、11月の打ち上げはケネディ宇宙センターの第39A発射施設から行われる可能性もあります。さらにバンデンバーグ空軍基地の第4E発射施設など、同社は複数の選択肢を考えているようです。
さて、ここからが肝心なのですが、スペースXは前回の打ち上げ失敗の原因をまだ突き止めていはいません。出火がロケットの上段部分から発生したことはわかっているのですが、それが地上施設によるものなのか、あるいはロケットによるものなのかがまだわからないのです。
スペースXを率いるイーロン・マスク氏は前回の打ち上げ失敗に関する調査について、「これまでで最も難しく、複雑なものだ」と語っています。それでもたった2ヶ月で打ち上げを再開するのは、同社が多数の衛星の打ち上げ契約を抱えており、打ち上げのテンポを落とすことができないという事情もあるのでしょう。
Shotwell氏はさらに大型なロケット「ファルコンヘビー」の打ち上げについて、当初の2016年後半から2017年に計画を変更したとも発言しています。スペースXの過激とも思える宇宙開発のスピードがどこまで維持できるのか、注意深く見守りたいですね。
Image Credit: Space X
■SpaceX targeting a November launch for its Falcon 9 rocket
http://arstechnica.com/science/2016/09/spacex-targeting-a-november-launch-for-its-falcon-9-rocket/
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