4月8日(現地時間)に非常モードに入ったことが発表された、ケプラー宇宙望遠鏡。今後のミッションが心配されていた同宇宙望遠鏡ですが、NASAは4月11日にケプラー宇宙望遠鏡が非常モードから復帰したことを発表しました。10日の朝にケプラー宇宙望遠鏡の通信アンテナは地球の方向を向き、現在データの通信が可能になっています。
ケプラー宇宙望遠鏡は2009年に太陽系外惑星を探すために打ち上げられました。途中で2013年に姿勢制御系のトラブルを起こしたものの、2014年にミッションに復帰しこれまで観測を続けてきました。現在同宇宙望遠鏡は地球から1億2000万キロの場所に位置しており、通信には光速でも送受信で13分もかかります。
ケプラー宇宙望遠鏡のミッションマネージャーのCharlie Sobeck氏は「エンジニアの週末に渡る素早いレスポンスと判別のおかげで、ケプラー宇宙望遠鏡は復帰することができました。私たちは彼らと、世界中からの応援の声に深く感謝しています」と述べています。
今後、技術者たちはケプラー宇宙望遠鏡のチェックを行ない、その後に「サイエンスモード」に移行するかどうかを判断します。4月8日のトラブルの直後には新たな銀河の観測ミッションに当たる予定だった同宇宙望遠鏡ですが、NASAは同ミッションは7月1日に終了すると発表しています。日本のX線天文衛星「ひとみ」もケプラー宇宙望遠鏡のように、無事復帰することを祈りたいですね!
Image Credit: NASA
■NASA has recovered the Kepler Space Telescope from 'emergency mode'
http://www.theverge.com/2016/4/11/11408620/nasa-kepler-telescope-emergency-mode-stable