欧州とロシアが共同開発した火星探査機「エクソマーズ2016」が2月29日、打ち上げを行う「プロトンM」ロケットの上段「ブリーズM」に搭載された。
探査機とブリーズMはこのあと試験を経て、プロトンMロケット本体へと搭載される。打ち上げ日時は3月14日18時31分に設定されている。また打ち上げ予備期間として25日までが確保されている。
「エクソマーズ2016」は火星の大気を調べる「トレイス・ガス・オービター」と、火星地表への着陸技術を試験する「スキアパレッリ」の2機から構成されている。両者は結合された状態で火星まで飛行し、火星到着の直前に分離され、トレイス・ガス・オービターは火星を回る軌道に、スキアパレッリは火星地表に向けて突入する。
スキアパレッリは火星のメリディアニ平原と呼ばれる地点への着陸を目指す。スキアパレッリはあくまで着陸技術の実証が目的であり、得られたデータは2018年に予定されている次のミッション「エクソマーズ2018」の、大型で本格的な探査車(ローヴァー)の着陸装置の開発に活かされることになっている。
当初、エクソマーズ2016の打ち上げは今年1月に予定されていたがた、スキアパレッリのセンサーに問題が見つかったため、2か月遅れることになった。ただ、延期前と変わらず、火星には同年10月19日に到着する予定となっている。
Image Credit: ESA
■ESA - Robotic Exploration of Mars: ExoMars 2016 spacecraft mated with launcher upper stage
http://exploration.esa.int/mars/57492-exomars-2016-spacecraft-mated-with-launcher-upper-stage/