米国のユナイテッド・ローンチ・アライアンス(ULA)社は2月10日20時40分(日本時間)、米国家偵察局(NRO)の衛星「NROL-45」を搭載した「デルタIV」ロケットを、ヴァンデンバーグ空軍基地から打ち上げた。
ロケットの飛行経路やミッション時間は明らかにされていないが、ULA社はその後打ち上げは成功したと発表している。
NROL-45の正体や目的についても明らかにされていない。研究家などは「トパーズ」というコードネームで呼ばれる偵察衛星であると分析している。トパーズは合成開口レーダーを搭載しており、高度約1100km、軌道傾斜角123度の軌道に合計5機が配備される計画とされる。今回打ち上げられたのは4機目であったと見られている。
デルタIVはボーイング社が開発したロケットで、同社とロッキード・マーティン社によって設立されたULA社によって運用されており、主に軍事衛星やNASAなど、米政府系の衛星の打ち上げに使用されている。ブースターの本数やフェアリングの大きさを変えることで多種多様な衛星の打ち上げに対応でき、その中でも第1段機体を3基束ねたデルタIVヘヴィと呼ばれる構成は、現在世界で運用されているロケットの中で最も強力な打ち上げ能力をもつ。
打ち上げ数は今回で31機目で、2004年にデルタIVヘヴィ構成の機体が、衛星を予定よりも低い軌道に投入してしまった以外は、安定した打ち上げを続けている。
Image Credit: ULA
■United Launch Alliance Successfully Launches NROL-45 Payload for the National Reconnaissance Office - United Launch Alliance
http://www.ulalaunch.com/ula-successfully-launches-nrol45.aspx?title=United+Launch+Alliance+Successfully+Launches+NROL-45+Payload+for+the+National+Reconnaissance+Office