米スペースX社の「ファルコン9」ロケットが、1月18日(日本時間)に予定している打ち上げにおいて、第1段機体を船に着地させることに挑む。
米国のメディアが相次いで報じているほか、連邦通信委員会(FCC)からの通知も出されている。
同ロケットの打ち上げ日時は現時点で、太平洋標準時1月17日10時42分18秒(日本時間1月18日3時42分18秒)に設定されている。打ち上げは米カリフォーニア州にあるヴァンデンバーグ空軍基地から行われ、着地は太平洋上で実施される。
同社はロケットの低コスト化を狙い、機体の再使用化に向けた開発を進めている。これまで洋上や、無人の大型船の上に、打ち上げに使ったロケットの第1段機体を降ろす試験を続けていたが、昨年12月21日に発射した場所に近い地上に着陸させることに成功している。
この場合、設備の整った地上施設ですぐに点検や修理などができるという利点はあるものの、第1段機体は第2段との分離後、上空で反転し、それまで飛んできた飛行経路を戻るようにして飛ぶ必要があり、その分多くの推進剤を積まなくてはならない。
しかし、分離後の機体が落ちていく先に回収用の船を配備しておけば、着地・回収に必要な推進剤は少なくて済み、その分打ち上げ能力の向上に充てることができる。また船自体に点検や修理のための設備を積んでおけば、陸まで戻る時間で整備を行ったり、そのまま船上から再打ち上げを行うことも可能になる。
同社では、海上のある地点にとどまり続けることができる無人の船(ドローン船)を建造し、すでに運用している。昨年1月と4月には実際にその船への着地にも挑んでいるが、船のすぐ真上にまでたどり着くことはできたものの、着地そのものには失敗している。
Image Credit: SpaceX
■OET Special Temporary Authority Report
https://apps.fcc.gov/oetcf/els/reports/STA_Print.cfm?mode=initial&application_seq=69074&RequestTimeout=1000