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米航空宇宙局(NASA)は2015年12月19日、ボーイング社との間で、国際宇宙ステーション(ISS)への宇宙飛行士の商業輸送の2回目の契約を結んだと発表した。

NASAは現在、民間企業に有人ロケットを開発させ、宇宙飛行士の輸送を委託する計画を進めており、ボーイング社とスペースX社の2社が参加している。両者とも開発は順調で、ボーイング社は今年5月に、スペースX社も11月に、それぞれ1回目の商業輸送計画をNASAと結んでいる。

計画全体で4回の契約が結ばれることになっており、今回ボーイング社が通算3回目の契約をしたことで、順当にいけば、このあとスペースX社にとって2回目、計画全体にとっては4回目の契約が結ばれることになる。この契約全体では、最大4人の宇宙飛行士を乗せ、ISSに向けて最低2回、最大で6回の飛行を実施することなどの条件が定められている。またその前には、ボーイング社、スペースX社ともに無人、有人での試験飛行を行い、その性能を実証しなければならない。

ボーイング社が開発している宇宙船は「スターライナー」という名前で、最大で7人の宇宙飛行士が乗ることができ、またISSへ飛行では最大4人を輸送することができる。打ち上げには、ロッキード・マーティン社が製造し、ボーイング社と共同で運用している「アトラスV」ロケットが使われる。

ボーイング社、スペースX社ともに、初の有人打ち上げは2017年に行われる予定となっているが、どちらが先になるかはまだ未定である。

Image Credit: NASA

■NASA Orders Second Boeing Crew Mission to International Space Station | NASA
http://www.nasa.gov/press-release/nasa-orders-second-boeing-crew-mission-to-international-space-station