H-IIAロケット29号機の打ち上げに向けた準備が、鹿児島県種子島宇宙センターで順調に続けられている。打ち上げ日時は24日15時23分から17時7分の間に予定されている。
H-IIAロケット29号機は、11月23日22時33分にロケット組立棟を出発し、打ち上げが行われる射点まで、およそ500mの距離を約30分かけて移動した。当初、機体移動は21時から予定されていたが、天候判断の結果、1時間前倒しされ、さらにその後の天候の悪化により、延期されることになった。
24日6時15分には、ロケット、衛星、射場設備、追跡管制網等各系の作業状況および気象状況等の確認が行われ、その結果、液体酸素・液体水素等の推進剤をロケットに充てんする作業への着手が許可された。そして6時41分には推進剤を充填するターミナル・カウントダウン作業が開始された。
24日7時現在、ロケットの打ち上げ準備は順調に続けられている。
今回の打ち上げでは、「高度化」と呼ばれる改良が施された機体が初めて使用される。高度化により、ロケットの第2段がこれまでより長時間飛行できるようになり、静止衛星の打ち上げ能力が世界標準にまで近付いた。
また、民間企業から受注した衛星の打ち上げも、日本のロケットにとって今回が初のこととなり、H-IIAロケットにとって、また日本の宇宙産業にとって大きな意味をもつ打ち上げとなる。
Source
- 三菱重工 - 三菱重工|MHI打上げ輸送サービス H-IIA/H-IIBロケット│H-IIAロケット29号機(高度化仕様)による通信放送衛星Telstar 12 VANTAGE打上げ カウントダウンレポート
編集/sorae編集部