欧州宇宙機関(ESA)は2015年11月10日、「オリオン」宇宙船のサーヴィス・モジュール(機械船)の試験機が、試験のため米国に輸送されたと発表した。
オリオンはNASAが開発している宇宙船で、宇宙飛行士が乗るカプセル部分は米国が、その下に装備されるサーヴィス・モジュールは欧州が開発を担当している。サーヴィス・モジュールは太陽電池や、軌道や姿勢を変えるためのロケット・エンジンをもち、また熱制御システム、水や空気なども供給する。
イタリアで構築されたこの試験機は、このあとNASAの設備を使い、打ち上げ時の振動に耐えられるかなどの試験が行われることになっている。
オリオンは2014年12月5日に試験飛行を行っているが、このときのサーヴィス・モジュールはダミーだった。実機のサーヴィス・モジュールをもつ完全版のオリオンの初飛行(無人)は2018年ごろに、人を乗せた状態での飛行は2020年代に計画されている。
Image Credit: Airbus/ESA
■Orion’s European module ready for testing / Human Spaceflight / Our Activities / ESA
http://www.esa.int/Our_Activities/Human_Spaceflight/Orion_s_European_module_ready_for_testing