宇宙航空研究開発機構(JAXA)宇宙科学研究所(ISAS)は2015年11月6日、JAXA臼田宇宙空間観測所(長野県佐久市)で運用されている大型パラボラ・アンテナの後継となる、新しい地上局(アンテナ)の整備状況について、2015年度中に用地の整備等の現地作業に着手する予定であると発表した。
臼田宇宙空間観測所には現在、直径64mの大型パラボラ・アンテナがあり、これまでに「のぞみ」や「はやぶさ」などの探査機との通信を担い、また現在も「あかつき」や「はやぶさ2」の運用で使用されている。
しかし、1984年の運用開始から30年以上が経過したことで老朽化が進んでおり、JAXAでは2014年度から、この後継となる新しいアンテナを整備するための検討作業を進めてきた。
発表によると、新しいアンテナの建設予定地は長野県佐久市前山にある立科国有林で、現在申請を出している段階にあるという。今後JAXAでは、林野庁、佐久市など関係機関の協力の下、2015年度中にも現地での作業を開始する予定だという。
新地上局全体の整備完了は、2019年度を予定しているという。予定通り進めば、ちょうど「はやぶさ2」が小惑星「リュウグウ」の探査を行っている最中に間に合うことになる。
Image Credit: JAXA
■ISAS | 深宇宙探査用地上局の施設設備整備の状況について / トピックス
http://www.isas.jaxa.jp/j/topics/topics/2015/1106.shtml