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宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2015年11月4日、小惑星探査機「はやぶさ2」の地球スイングバイに向けて、第1回軌道補正マニューヴァーを実施したと発表した。

この軌道補正マニューヴァーは、「はやぶさ2」を正確に地球スイングバイさせるために行われ、英語のTrajectory Correction Maneuverの頭文字から「TCM」とも呼ばれている。

その1回目となるTCM-1は、2015年11月3日の13時から15時頃(日本標準時)にかけて行われ、姿勢制御に使う小型のスラスター(RCSスラスター)を、予定通り約4秒間噴射して正常に終了した。今回は全12基あるスラスターのうち4基を使い、また精度よく噴射するために、噴射は4回に分けて行われたという。

探査機の状態は良好で、今後11月26日にTCM-2、12月1日にTCM-3の実施が予定されている。なお、それぞれのTCMの実施は、その前に行ったTCMの結果を分析した後、必要か不要かの判断を行うとしている。

「はやぶさ2」の地球スイングバイは12月3日に予定されている。地球スイングバイによって、軌道の向きと速度を変えた「はやぶさ2」は、目的地である小惑星「リュウグウ」に向け、地球の周辺から飛び出していくことになっている。

Image Credit: JAXA/池下章裕

■JAXA はやぶさ2プロジェクト
http://www.hayabusa2.jaxa.jp/#