宇宙航空研究開発機構(JAXA)は2015年10月22日、宇宙ステーション補給機「こうのとり」(HTV)搭載型の小型回収カプセルに向けた技術開発の一環として、小型回収カプセルの模擬模型による高空落下試験を実施したと発表した。

現在、国際宇宙ステーション(ISS)の宇宙実験で生み出されたサンプルを地球に持ち帰るには、スペースX社の「ドラゴン」やロシアの「ソユーズ」宇宙船を使うしかなく、機会が限られている。そこでJAXAでは、利用機会の確保や拡大などを目的に、「こうのとり」に搭載することができる、小型の回収カプセルの研究を進めている。

試験は10月22日に、北海道大樹町の沖合いで行われた。模擬模型はヘリコプターで高度2kmまで運ばれ、10時46分ごろに切り離され、10時49分ごろに着水。パラシュートなどは正常に作動し、模擬小型回収カプセルによる落下試験は無事に終了したという。

JAXAでは今後、実験データを解析し、小型回収カプセルの実現に向けて研究を進めていくとしている。

 

■回収技術獲得に向けた模擬小型回収カプセルによる高空落下試験の結果について - 宇宙ステーション・きぼう広報・情報センター - JAXA
http://iss.jaxa.jp/topics/2015/10/151022_capsule_drop_test.html