このまばゆい光を放つ天体は、おおいぬ座の方向約5000光年先に位置する散開星団「NGC 2362」です。この星団で最も明るい星がおおいぬ座τ星であることから「おおいぬ座τ星星団」としても有名です。

「NGC 2362」の星は同じ分子雲から同時期に生まれ、共有の化学組織を持っています。散開星団は、誕生したばかりの星々がまだ近い距離に位置する状態の天体。「NGC 2362」の星々もまた400〜500万歳という若い星で構成されています。若い星々は長い時間を掛けてそれぞれの方向へ移動することで、散開星団であった形跡もなくなるのです。

また、前出のおおいぬ座τ星は、この星団の中でも最も大きく輝くスペクトルO型の超巨星(他の説もあり)。激しくエネルギーを燃やしており、周囲の兄弟星よりも短い期間で星の一生を終えます。同じ時期に同じ化学組織をもって誕生した星であっても、個性を持ち、環境によって成長・進化に影響があるなど、まるで人間の生き様のようですね。

なお、この画像は、教育目的や一般の方々に宇宙に興味を持ってもらう目的でもある「ESO’s Cosmic Gems Programme」の一環として撮影され、2019年3月に公開されました。

Image Credit:ESO
https://www.eso.org/public/images/potw1911a/