
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影した「へびつかい座ロー分子雲領域(Rho Ophiuchi cloud complex)」の一部です。
この画像は、アメリカ航空宇宙局(NASA)や欧州宇宙機関(ESA)などが2023年7月12日に公開した疑似カラー画像で、soraeでは2023年7月17日の記事で取り上げています。
- Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, K. Pontoppidan (STScI), A. Pagan (STScI)
- sorae - ウェッブ宇宙望遠鏡が捉えた神秘的な星形成領域 科学観測開始1周年記念画像が公開
地球から約390光年ほど先に位置しているへびつかい座ロー分子雲領域は、「へびつかい座」から「さそり座」にかけて広がる星形成領域として知られています。近くには「へびつかい座ロー星」や、さそり座の1等星「アンタレス」があります。
この領域には、約50個の若い星が存在し、すべてが太陽と同じかそれより小さな質量を持っています。星形成領域にあるガス雲は豊富な塵を含んでおり、星を形成しつつある特に高密度のガス雲は暗い部分として写っています。
鮮やかな赤は水素分子のジェットを示しています。ジェットは若い星からガス雲を突き破るようにして双極方向に放出されたもので、STScIは新生児が伸ばした両腕に例えています。画像の上側には水平方向に、右側には垂直方向に放出されたジェットが写っています。
一方、画像の下部には星「S1」(※)が輝く塵の洞窟を形成しており、これは太陽よりも大幅に質量が大きい唯一の星です。
※…画像中央より少し下の黄色い領域にある目立った星
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編集/sorae編集部