【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:NASA)


探査車の下側から遠くを眺める。

アメリカ航空宇宙局(NASA)が公開している「Mars Perseverance Raw Images」では、火星探査車「Perseverance」が撮影したRAW画像を日々更新しています。今回ご紹介するのは、Perseveranceのミッション第220週にあたる2025年4月24日に撮影された1枚です。

※…2025年4月24日はPerseveranceのミッション1485ソル目にあたります。1ソル(Sol)は火星の1太陽日を指し、地球時間で約24時間40分に相当します。

 

先週に引き続き、今回ご紹介する画像もPerseveranceに搭載されている「HazCam(Hazard Avoidance Camera)」で撮影されたものです。前方のHazCamは車体前面下部に左右2台ずつ取り付けられており、本画像はその位置から火星の景色を捉えたものです。

カメラが低い位置にあるため遠景までは写っていません。例えるなら「大人が座椅子に腰かけ、広角レンズで火星の風景を撮影した」ような視点です。

この画像には左側にロボットアーム先端の観測装置の一部が、右上にはHazCamのレンズカバーの縁が写り込んでいます。また、視線の先、少し離れた場所に大きめの岩が転がっているのが分かりますでしょうか?

火星では、かつて水が流れていた痕跡だけでなく、周囲の地質にそぐわない変わった岩もたびたび見つかります。これらは天体衝突によって飛散した岩片である可能性があり、この岩もその一つかもしれません。

火星探査車Perseveranceとは

Perseveranceは、NASAが2020年に火星に送った探査車で、火星の地質や気候の調査、古代生命の痕跡の探索、将来の有人火星探査に向けた技術実証を目的としています。

火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)
【▲ 火星探査車Perseveranceに搭載されている観測装置の位置を示した図。Mastcam-ZとSuperCamはどちらもPerseveranceのマスト、通称“ヘッド(頭)”と呼ばれる部分に搭載されている(Credit: NASA/JPL-Caltech)】

 

編集/sorae編集部

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