
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
木星の大きな衛星であるイオ、エウロパ、ガニメデ、カリストの4つは、1610年にガリレオ・ガリレイが発見したことから「ガリレオ衛星(Galileo satellite)」とも呼ばれています。この画像は、左上がイオ、右上がエウロパ、左下がガニメデ、右下がカリストの順に配置されており、比較しやすいよう明るさや色合いが調整されているイメージ画像です。
これらの衛星が、若い木星の周囲でどのように形成されたのかについて、最新の研究成果が報告されています。
※…2020年、カリフォルニア工科大学のKonstantin Batygin氏らによる研究。
シミュレーションによると、誕生して間もない木星を取り囲んでいたと考えられる“周惑星円盤”の中で、4つのガリレオ衛星が順番に形成されていった可能性が示されました。
まず最初に形成されたのは、最も内側を公転するイオで、その後、次に外側のエウロパが続きました。どちらも形成に要した期間は約6000年と試算されています。さらに、イオやエウロパよりも外側を公転するガニメデは、形成期間がおよそ3万年、イオやエウロパの約5倍かかったと考えられます。
最後に形成されたカリストの頃には、太陽からの放射により周惑星円盤の物質が大きく吹き飛ばされてしまったため、カリストは半分の質量に成長するまでに約5万年を要しました。最終的には、完全に成長し終えるまでにおよそ900万年かかったと推測されています。
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編集/sorae編集部