【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
こちらは、ハワイのW.M.ケック天文台の撮影データと、X線観測衛星チャンドラのX線の観測データ(紫色)を合成した天王星です。この記事では2021年に発表された天王星から放射されたX線が初めて検出されたとする研究成果を紹介します。
Source
- Image Credit: X-ray: NASA/CXO/University College London/W. Dunn et al; Optical: W.M. Keck Observatory
- sorae - NASAの観測衛星「チャンドラ」が天王星から放射されたX線を初めて検出
マラード宇宙科学研究所の研究チームは、アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線観測衛星「チャンドラ」を用いて、天王星から放射されたX線(紫色の箇所)を初めて検出しました。これまでX線が観測されていた太陽系の惑星は、水星、金星、地球、火星、木星、土星でしたが、この研究成果により天王星も加わったことになります。
この観測では、太陽からのX線の散乱が主な原因と考えられていますが、それだけでは説明できない量のX線が検出されました。これは、天王星の環やオーロラがX線を放射している可能性が示唆されています。天王星の複雑な磁場がオーロラに影響し、これがX線放射に関与しているとされ、この発見は他の天体のX線放射の理解にも貢献する可能性があります。
※…本研究成果の紹介は2021年のものです。
編集/sorae編集部