
(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
- Image Credit: Daniëlle Futselaar (artsource.nl)
- sorae - 中性子星とブラックホールの中間に位置する “天の川の謎の天体” を発見
こちらは、soraeが2024年1月23日の記事内で紹介した『ミリ秒パルサー「PSR J0514-4002E」の伴星の正体がブラックホールであった場合の想像図』です。奥側の光り輝く天体が、PSR J0514-4002Eで、手前側がブラックホールを示しています。
はと座の方向、約4万光年離れた天の川銀河内の球状星団「NGC 1851」に存在するPSR J0514-4002Eには、未知の伴星が見つかっています。伴星の特性を解析した結果、その重さは、中性子星とブラックホールの質量ギャップに位置していることが判明しました。しかし、伴星が中性子星なのかブラックホールなのか、それとも未知の異種星なのかは分かっていません。
重い恒星の寿命の最期に、その中心核が「中性子星」となるのか、それとも「ブラックホール」となるのかは、中心核の質量によって決まると考えられています。ですが、その境界線がどこにあるのか、理論的にも観測的にも正確な位置はよくわかっていません。
マックスプランク電波天文学研究所のEwan D. Barr氏らの研究チームは、ミリ秒パルサー「PSR J0514-4002E」の詳細な観測を行い、PSR J0514-4002Eに伴星があることを発見しました。興味深いことに、伴星の質量は太陽の2.09~2.71倍であり、ちょうど中性子星とブラックホールの境界線に位置しています。発見者が “天の川の謎の天体(a mysterious object in Milky Way)” と表現している正体不明の伴星は、天文学や物理学において注目されるでしょう。
(元記事より引用)