【SAPOD】今日の「宇宙画像」です。soraeが過去に紹介した特徴的な画像や、各国の宇宙機関が公開した魅力的な画像、宇宙天文ファンや専門家からお寄せいただいた画像を紹介しています。(文末に元記事へのリンクがあります)

(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)

Source
  • Image Credit: NASA, ESA, CSA, STScI, JPL-Caltech
  • sorae - 巨大な星のペアが描いた17本のリング。ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡が撮影

 

こちらは、soraeが2022年10月19日の記事内で紹介した『ウォルフ・ライエ星「WR 140」』の疑似カラー画像です。

WR 140は、はくちょう座の方向約5300光年先にある「ウォルフ・ライエ星」です。ウォルフ・ライエ星とは、大質量の恒星であるO(オー)型星が進化した姿で、約1000万年以下とされる短い生涯の最後に近づいている段階です。WR 140は、実際には「ウォルフ・ライエ星に進化した恒星が、別のO型星を7.93年周期で公転している連星」とみられています。

冒頭の画像に写っているWR 140を取り囲む同心円状のリングは、O型星とウォルフ・ライエ星の恒星風どうしが衝突してガスを圧縮し、塵が生成されることで形作られたと考えられています。ただし、WR 140のウォルフ・ライエ星は細長い楕円形の軌道を公転しているため、2つの星が接近する時にしか塵は生成されません。そのため、塵のリングはあたかも木の年輪のように、約8年ごとに形成されることになります。

過去に行われた地上の望遠鏡を使った観測では2本のリングしか見えなかったといいますから、この画像を撮影したジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の性能の高さが伺えます。

 

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