(引用元:sorae 宇宙へのポータルサイト)
- Image Credit: NASA/JPL-Caltech/ASU/Peter Rubin
- sorae - NASAが探査予定の小惑星「プシケ」予想ほど金属の含有量は多くない可能性
※小惑星探査ミッション「サイキ」の探査機の打ち上げが10月12日から13日へ変更されました。それに合わせてタイトルも変更させて頂きました。
こちらは、soraeが2021年6月10日の記事内で紹介した『「小惑星プシケ(16 Psyche)」を描いた想像図』です。
※小惑星とミッション名が同じ「Psyche」ですが、soraeでは、小惑星名をラテン語読みの「プシケ」、ミッションや探査機を英語読みの「サイキ」と表現しています。
プシケは火星と木星の間にある小惑星帯に位置する小惑星で、平均的な直径は226kmとされています。宇宙航空研究開発機構(JAXA)の小惑星探査機「はやぶさ2」がサンプルを採取した小惑星「リュウグウ」の直径が約900mとされているので、同じ小惑星といえどもプシケはリュウグウのおよそ250倍の大きさがあることになります。
NASAが探査予定のこの小惑星は、およそ10,000,000,000,000,000,000ドル(1000京ドル)もの価値を持つレアメタルを含んでいると推定されています。1万ドルの1000兆倍、あるいは「100万ドル×100万ドル×100万ドル×10」と言っても大きすぎてピンときませんが、たとえば世界のGDP(国内総生産)合計は80~90兆ドルですので、仮に100兆ドルとしたとしてもその10万倍もの数字です。
一方で、リュウグウやベンヌのように、瓦礫が集積してできた「ラブルパイル天体」に近い天体で、従来の予想と比べて金属の含有量がやや少ないのではないか、という研究成果も発表されています。
なお、NASAは小惑星探査ミッション「サイキ」の探査機を、2023年10月13日に打ち上げる予定です。計画が順調に進めば、打ち上げから6年後の2029年にはプシケの真の姿が明らかになるはずです。