(引用元:NASA ジェット推進研究所(JPL))
- Image Credit: NASA/JPL/University of Arizona/University of Idaho
- NASA JPL - Peering Through Titan's Haze
この画像は土星探査機「カッシーニ」が2015年11月13日に実施したミッション「T-114」のフライバイ中に撮影した「衛星タイタン」の疑似カラー画像です。撮影にはカッシーニに搭載されている「可視・赤外マッピング分光光度計(VIMS:Visible and Infrared Mapping Spectrometer)」が使用されました。
土星最大の衛星タイタンは、太陽系の衛星のなかで唯一、窒素を主成分とする厚い大気を持ち、表面に安定した状態で液体が存在することが知られています。研究成果によると、タイタン最大の湖であるクラーケン海の深さは100mを超えると推定されており、中央付近の深さは300mに達する可能性もあるようです。
また、NASAはジョンズ・ホプキンス大学応用物理学研究所が主導する「ドラゴンフライ」によるタイタン探査ミッションの準備を進めています。(2027年打ち上げ予定、タイタン到着は2034年以降)
ドラゴンフライ(日本語で「トンボ」)は土星の衛星タイタンを探査するドローン型の無人探査機で、地球よりも濃密な大気を持つタイタンの空を飛んで移動します。
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【カッシーニ(Cassini)】
カッシーニは、NASAの土星探査機です。1997年に打ち上げられて2004年に土星へ到着したカッシーニは13年間観測を続けた後に、水の噴出が確認されたことで生命存在の可能性が浮上したエンケラドゥスや土星の別の衛星タイタンに落下するリスクを避けるため、2017年9月に土星の大気圏へ突入してミッションを終えています。