国立大学法人岡山大学(本部:岡山市北区)惑星物質研究所のクリスチャン・ポティシェル助教らの研究グループは、二つの異なる地点より採取したリュウグウ粒子に含まれるアミノ酸の濃度をそれぞれについて求めました。炭酸塩を多く粒子には、アミノ酸ジメチルグリシンが多く含まれ、他方の粒子にはアミノ酸ジメチルグリシンが検出されませんでした。  この結果は、太陽系初期の小惑星でアミノ酸が形成され、この時に水が重要な役割を果たしたことが明らかにしました。  これらの研究成果は2023年3月17日、Nature Communications誌にオンライン掲載されました。

(引用元:PR TIMES)

<発表のポイント>

  • 地球上のすべての生命は、アミノ酸が長い鎖状に結合したタンパク質により構成されています。
  • これまでに、地球生命の起源となり得るアミノ酸が地球外環境から供給された可能性が言及されています。
  • リュウグウから回収された二粒子に含まれるアミノ酸の濃度を求めたところ、いくつかのアミノ酸の濃度が粒子間で異なることがわかりました。これらのアミノ酸はリュウグウ前駆天体(小惑星)の中、前駆物質が流体と反応した結果形成したと考えられます。小惑星や隕石に含まれるアミノ酸の一部が氷天体で形成されたことが示されました。
  • アミノ酸の一部は、小惑星などの氷を含む小天体で形成され、このアミノ酸が衝突イベントなどを通じ地球に運ばれた結果、地球生命をもたらしたのかもしれません。

 

 

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