この機関砲のようないかめしい装置。これは飛行機を狙う兵器などではなく、「ドローンの撃墜装置」なんです。アメリカの連邦航空局は、いくつかの空港にてこのドローンの撃墜装置をテストする予定です。
Anti-UAV Defense System (AUDS)と呼ばれるこのドローン撃墜装置は、複数の英国企業によって開発されました。AUDSはまず、10km以内のドローンをレーダーで察知。そしてドローンが進入する方向に飛行していればその軌道を赤外線/可視光カメラで捉え、4ワットの指向性ビーム(電波)を掃射しドローンの動きを止めます。まさに、本気でドローンの侵入を防ぐためのシステムです。
これらの一連の動作は8〜15秒で完了します。さらに、ドローンを一時的に停止させてドローン操縦者に飛行禁止区域への侵入を教え、強制的に着陸させることも可能です。また、ドローンの操縦者の痕跡に関する情報を記録することもできます。AUDSはすでに400時間以上もテストされており、今後は空港へと採用されることが期待されています。
ドローンは本体が小型で敏捷性が高いことから、捕獲することが難しくまた犯罪目的への利用が危惧されています。これまでもドローンやバズーカーによる網の射出、それに鷹によるドローンの捕獲システムが考慮されてきましたが、今回のような電波によるドローン撃墜システムはより効率的にドローンの動きを止めることができます。
すでに、連邦航空局には月に100件以上のドローンによる空港や航空機への接近報告が寄せられているそうです。将来的なドローンによる大事故を防ぐためにも、今後なんらかのドローン撃墜システムの導入は必須となるでしょう。
Image Credit: gizmag
■US airports to put drone-disabling system to the test
http://www.gizmag.com/us-radio-beams-airports/43617/
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