大型の地球近傍小惑星「1998 QE2」は今日、地球から約580万kmの距離まで接近する。アメリカ航空宇宙局(NASA)がレーダー画像を撮影し、公開した。

この画像は5月29日、NASAディープスペースネットワークのゴールドストーン局の電波望遠鏡によって撮影されたもので、「1998 QE2」が衛星を持っていることが確認され、連星小惑星(Binary asteroid)であることが分かったという。

NASAによると、「1998 QE2」はアメリカ東部夏時間5月31日16時59分(日本時間6月1日5時59分)に地球に最接近する予定で、地球に衝突する恐れはないものの、地球と月の距離の約15倍、地球から約580万kmの距離まで接近する。特に「1998 QE2」は直径約2.7kmの小惑星で、地球に接近する小惑星の中でも大きい天体である。

直径1km以上の小惑星が地球に衝突した場合、地球規模の災害になると言われているため、NASAは現在、直径1km以上の地球近傍天体を全てリストアップし、観測し続けている。また、これまでの観測で、直径1km以上の地球近傍小惑星の98%以上は発見されたと考えられている。

 

■NASA Radar Reveals Asteroid Has Its Own Moon
http://www.nasa.gov/mission_pages/asteroids/news/asteroid20130530.html