米航空宇宙局(NASA)とハーバード・スミソニアン天体物理学センター(CfA)は2月21日、系外惑星「GJ 1214 b」をハッブル宇宙望遠鏡で観測した結果、厚い水蒸気の大気に覆われ、ほとんど水でできている可能性が高いと発表した。

「GJ 1214 b」は2009年に発見された系外惑星で、地球よりも大きく、いわゆるスーパー・アースに分類される。地球から約40光年離れており、赤色矮星の周りを約38時間かけて1周し、表面温度は約232度だと推定されている。

これまでの研究で、「GJ 1214 b」は厚い大気に覆われていることは知られていたが、その内部については分かっていなかった。CfAの科学者らは今年、ハッブル宇宙望遠鏡の広視野カメラ3(WFC3)を使って観測した結果、厚い水蒸気の大気が存在していることと、密度計算で水を大量に持っていることを特定したという。

「GJ 1214 bは私たちが今のところ知っている系外惑星と似ていません。その質量のほとんどが水から構成されており、高温、高圧によって、灼熱な氷や超流動状態になっているかもしれません。GJ 1214 bの内部は我々の日常とかけ離れた世界です」
「GJ 1214 b」について、CfAのザコリ・ベルタ氏(Zachory Berta)はこのように述べた。

なお、同氏はこの天体について、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡の最有力の観測候補として挙げている。

 

Source

  • NASA - Hubble Discovers Waterworld Planet