X線と赤外線で観測された「わし星雲」の“創造の柱” チャンドラの打ち上げ25周年記念画像から
【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成された「わし星雲」の“創造の柱”の画像。チャンドラの観測データ(赤、青)の他に、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXO/SAO; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI; Image processing: NASA/CXC/SAO/L. Frattare)】

こちらは「へび座(蛇座)」の方向約6500光年先にある「わし星雲(Messier 16、M16)」の一部を捉えた画像です。暗黒星雲が柱のような形をしていることから、この領域は「創造の柱(Pillars of Creation)」と呼ばれています。

【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成された「わし星雲」の“創造の柱”の画像。チャンドラの観測データ(赤、青)の他に、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXO/SAO; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI; Image processing: NASA/CXC/SAO/L. Frattare)】
【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成された「わし星雲」の“創造の柱”の画像。チャンドラの観測データ(赤、青)の他に、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXO/SAO; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI; Image processing: NASA/CXC/SAO/L. Frattare)】

左下から右上へと枝分かれしながら伸びる柱は、ガスと塵(ダスト)が集まってできた分子雲です。分子雲の内部では、物質が高密度に集まった部分が自身の重力で崩壊することで新しい星が形成されます。柱の周囲をカラフルに彩る白・青・赤・黄・紫の光点は、X線や赤外線を放つ若い星々です。

この画像は、アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して公開された25天体の画像のうちの1つです。X線は人間には見えない波長の電磁波ですが、ここではチャンドラの観測データは赤と青で着色されています。また、この画像はチャンドラの観測データに加えて「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)も使用して作成されました。

チャンドラの打ち上げ25周年を記念して作成された「わし星雲」の“創造の柱”の画像は、NASAやチャンドラを運用するスミソニアン天体物理観測所のチャンドラX線センター(CXC)から2024年7月22日付で公開されています。

 

Source

  • NASA - 25 Images to Celebrate NASA's Chandra 25th Anniversary
  • CXC - 25 Images for Chandra's 25th: 25 Images to Celebrate!

文・編集/sorae編集部