短命の恒星「WR 124」 X線宇宙望遠鏡チャンドラの打ち上げ25周年記念画像から
【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成されたウォルフ・ライエ星「WR 124」の画像。チャンドラの観測データ(紫)の他に、NASAの「Spitzer(スピッツァー)」と「WISE」および欧州宇宙機関(ESA)の「Hershel(ハーシェル)」といった赤外線宇宙望遠鏡の観測データ(青)と、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO; Infrared: (Herschel) ESA/NASA/Caltech, (Spitzer) NASA/JPL/Caltech, (WISE) NASA/JPL/Caltech; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI/Webb ERO Production Team; Image processing: NASA/CXC/SAO/J. Major)】

こちらは「や座(矢座)」のウォルフ・ライエ星「WR 124」です。画像の中央で輝くWR 124の周囲にはこの星から放出された大量のガスや塵(ダスト)でできた星雲「M1-67」が広がっており、丸みを帯びた紫色の輝きが星雲を彩るように散らばっています。

【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成されたウォルフ・ライエ星「WR 124」の画像。チャンドラの観測データ(紫)の他に、NASAの「Spitzer(スピッツァー)」と「WISE」および欧州宇宙機関(ESA)の「Hershel(ハーシェル)」といった赤外線宇宙望遠鏡の観測データ(青)と、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO; Infrared: (Herschel) ESA/NASA/Caltech, (Spitzer) NASA/JPL/Caltech, (WISE) NASA/JPL/Caltech; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI/Webb ERO Production Team; Image processing: NASA/CXC/SAO/J. Major)】
【▲ アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して作成されたウォルフ・ライエ星「WR 124」の画像。チャンドラの観測データ(紫)の他に、NASAの「Spitzer(スピッツァー)」と「WISE」および欧州宇宙機関(ESA)の「Hershel(ハーシェル)」といった赤外線宇宙望遠鏡の観測データ(青)と、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)が使用されている(Credit: X-ray: NASA/CXC/SAO; Infrared: (Herschel) ESA/NASA/Caltech, (Spitzer) NASA/JPL/Caltech, (WISE) NASA/JPL/Caltech; Infrared: NASA/ESA/CSA/STScI/Webb ERO Production Team; Image processing: NASA/CXC/SAO/J. Major)】

ウォルフ・ライエ星は大質量の恒星であるO(オー)型星が進化した姿で、恒星のなかでも短い約1000万年以下とされる生涯を終えつつあります。星の外層から大量の水素が恒星風として放出されて失われたことで、ウォルフ・ライエ星では高温の内層がむき出しになっていると考えられています。

この画像は、アメリカ航空宇宙局(NASA)のX線宇宙望遠鏡「Chandra(チャンドラ)」の打ち上げ25周年を記念して公開された25天体の画像のうちの1つです。X線は人間には見えない波長の電磁波ですが、ここではチャンドラの観測データは紫色で着色されており、X線で検出された星々の位置を示しています。また、この画像はチャンドラの観測データに加えてNASAの「Spitzer(スピッツァー)」と「WISE」および欧州宇宙機関(ESA)の「Hershel(ハーシェル)」といった赤外線宇宙望遠鏡の観測データ(青)と、「ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(James Webb Space Telescope: JWST)」による赤外線観測データ(赤、緑、青)も使用して作成されました。

チャンドラの打ち上げ25周年を記念して作成されたWR 124の画像は、NASAやチャンドラを運用するスミソニアン天体物理観測所のチャンドラX線センター(CXC)から2024年7月22日付で公開されています。

 

Source

  • NASA - 25 Images to Celebrate NASA's Chandra 25th Anniversary
  • CXC - 25 Images for Chandra's 25th: 25 Images to Celebrate!

文・編集/sorae編集部