こちらは「くじら座(鯨座)」の方向約6300万光年以上先にある相互作用銀河「Arp 140」です。相互作用銀河とは、すれ違ったり衝突したりすることで重力の影響を及ぼし合っている複数の銀河を指す言葉です。相互作用銀河のなかには潮汐力によって形が大きくゆがんだり、渦巻腕(渦状腕)が長い尾のように伸びていたりするものもあります。

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【▲ 相互作用銀河「Arp 140」。銀河の名前は右がレンズ状銀河「NGC 274」、左が棒渦巻銀河「NGC 275」(Credit: NASA/ESA/R. Foley (University of California - Santa Cruz)/Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】
【▲ 相互作用銀河「Arp 140」。銀河の名前は右がレンズ状銀河「NGC 274」、左が棒渦巻銀河「NGC 275」(Credit: NASA/ESA/R. Foley (University of California – Santa Cruz)/Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】

Arp 140を構成する2つの銀河のうち、向かって右側はレンズ状銀河「NGC 274」、左側は棒渦巻銀河「NGC 275」と呼ばれています。レンズ状銀河は渦巻銀河と楕円銀河の中間にあたる形態の銀河で、中央部分の膨らみや円盤構造はあるものの、渦巻腕(渦状腕)は持たないとされています。一方、棒渦巻銀河は中心部分に棒状の構造が存在する渦巻銀河で、渦巻銀河全体の約3分の2は中心に棒状構造を持つとされています。

また、ガスや塵が少ないレンズ状銀河は主に古い星で構成されていますが、棒渦巻銀河を含む渦巻銀河では若い星を生み出す星形成活動が活発なものも多くみられます。画像でもNGC 274がかすかに赤い色をしているのに対し、NGC 275の渦巻腕は若く高温な星の青い輝きに彩られており、形態だけでなく色の違いも印象的です。

冒頭の画像は「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」の「広視野カメラ3(WFC3)」で取得されたデータをもとに作成されたもので、アメリカ航空宇宙局(NASA)から2024年1月24日付で公開されています。

 

Source

  • NASA – Hubble Spies Side-by-Side Galaxies

文/sorae編集部

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