こちらは南天の「カメレオン座」にある反射星雲「IC 2631」です。反射星雲とは、ガスや塵の集まりである分子雲が恒星の光を反射することで輝いて見える星雲のこと。カメレオン座は天の南極に近い星座なので、IC 2631は南半球では一年の大半を通して観測できるといいます。

【▲ VISTA望遠鏡の高感度赤外線カメラ「VIRCAM」で撮影された反射星雲「IC 2631」(Credit: ESO/Meingast et al.)】
【▲ VISTA望遠鏡の高感度赤外線カメラ「VIRCAM」で撮影された反射星雲「IC 2631」(Credit: ESO/Meingast et al.)】

IC 2631は「カメレオン座分子雲(Chamaeleon Complex)」と呼ばれる広大な星形成領域の一角をなしています。星形成領域はガスや塵を材料にして新たな星が形成される場所であり、“星のゆりかご”と表現されることもあります。

画像を公開したヨーロッパ南天天文台(ESO)によると、IC 2631を輝かせているのは主に画像中央の右側に位置する明るい星「HD 97300」からの光です。HD 97300は前主系列星(主系列星の前段階にあたる星)とされる若い星で、IC 2631にはこの星以外にも形成されたばかりの星や、まだ形成途中の星が幾つも存在するといいます。

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この画像はESOが運営するパラナル天文台の「VISTA望遠鏡」に搭載されている高感度赤外線カメラ「VIRCAM」で取得したデータ(赤外線のフィルター3種類を使用)をもとに作成されたもので、ESOの“今週の画像”として2023年7月17日に公開されました。赤外線には塵に妨げられにくい性質があるため、天文学者は可視光線では見ることができない星雲の内部を覗き込むようにして観測できるということです。

 

Source

  • Image Credit: ESO/Meingast et al.
  • ESO - A cosmic master of disguise

文/sorae編集部

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