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こちらは「ペルセウス座」の方向約960光年先にある反射星雲「NGC 1333」です。反射星雲とは分子雲(ガスや塵の集まり)が恒星の光を反射することで輝いて見える星雲のこと。NGC 1333はガスや塵を材料にして新たな星が生み出されている星形成領域としても知られています。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ33周年記念画像として公開された反射星雲「NGC 1333」(Credit: NASA, ESA, STScI)】
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ33周年記念画像として公開された反射星雲「NGC 1333」(Credit: NASA, ESA, STScI)】

この画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」で2022年12月と2023年3月に取得されたデータ(紫外線・可視光線・赤外線のフィルター合計4種類を使用)をもとに作成されました。

画像の上辺付近に写っている明るい星の光を星雲の塵(実質的にススのようなもの)が反射しているため、NGC 1333の上部は淡い青色をしています。ハッブル宇宙望遠鏡を運用する宇宙望遠鏡科学研究所(STScI)によると、星雲の上部ではこの星からのものとみられる猛烈な星風が吹き抜けています。

画像の中央付近には雲の向こう側で輝く太陽を思わせる光景が広がっています。ここでは別の高温の星がフィラメント(ひも)状の塵に覆い隠されていて、その隙間から漏れた光が見えています。塵には短い波長の光(青色光)を吸収・散乱させやすい性質があるため、付近の星々は実際よりも赤っぽい色合いに見えているといいます。

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星雲の中心に近い画像の下辺付近は塵に覆われていて、全体的に暗い領域が広がっています。鮮やかな赤色は電離した水素から放たれた光で、視野の外にある若い星から放出された細いジェットに由来するといいます。

STScIによると、ハッブル宇宙望遠鏡が捉えたNGC 1333の画像は、今から約46億年前に太陽や地球などが形成された際の塵が豊富な分子雲の例を示しているといいます。形成時の太陽系は孤立していたのではなく、NGC 1333よりも激しく大規模だったとみられる星形成活動の現場にあったと考えられているといいます。

【▲ 1990年4月、スペースシャトル「ディスカバリー」から放出された「ハッブル」宇宙望遠鏡(Credit: NASA)】
【▲ 1990年4月、スペースシャトル「ディスカバリー」から放出された「ハッブル」宇宙望遠鏡(Credit: NASA)】

冒頭のNGC 1333画像はハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げ33周年を記念して、アメリカ航空宇宙局(NASA)と欧州宇宙機関(ESA)から2023年4月20日付で公開されました。

スペースシャトル「ディスカバリー」に搭載されて1990年4月24日に打ち上げられて以来、毎年この時期にはハッブル宇宙望遠鏡の打ち上げを記念して特別な天体画像が公開されています。STScIによると、ハッブル宇宙望遠鏡はこれまでに約5万2000の天体を対象とした約160万回の観測を実施したということです。

関連:ハッブル宇宙望遠鏡、打ち上げ32周年記念「密集する5つの銀河」公開(2022年4月21日)

 

Source

  • Image Credit: NASA, ESA, STScI
  • NASA – Hubble Celebrates 33rd Anniversary With a Peek Into Nearby Star-Forming Region
  • ESA/Hubble – Hubble celebrates its 33rd anniversary with a peek into a nearby star-forming region
  • STScI – Hubble Celebrates 33rd Anniversary with a Peek into Nearby Star-Forming Region

文/sorae編集部

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