こちらは「うお座」の方向約2億6000万光年先にある渦巻銀河「UGC 678」です。UGC 678は地球に対してほぼ正面を向けた位置関係にある、いわゆる「フェイスオン(face-on)銀河」のひとつ。明るく輝く中心部分を取り囲む渦巻腕(渦状腕)の様子などがよくわかります。また、周囲にはUGC 678よりも遠くにある銀河が幾つも写り込んでいます。

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した渦巻銀河「UGC 678」(Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick, R. J. Foley)】
【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した渦巻銀河「UGC 678」(Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick, R. J. Foley)】

2020年12月、UGC 678ではII型超新星「SN 2020abjq」が検出されました。超新星爆発は太陽の8倍以上の質量を持つ大質量星や、白色矮星を含む連星で起こるとされる激しい爆発現象です。II型超新星は大質量星が起こすタイプの超新星爆発で、進化した恒星内部の核融合反応で鉄のコア(核)が生成されるようになった頃、核融合のエネルギーで自重を支えることができなくなったコアが崩壊し、その反動によって恒星の外装が吹き飛ぶことで爆発に至ると考えられています。

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超新星の余波を調査するため、2つの研究チームが「ハッブル」宇宙望遠鏡を使ってUGC 678の観測を行いました。この画像はハッブル宇宙望遠鏡の「広視野カメラ3(WFC3)」で2022年9月に取得したデータと、「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」で2023年1月に取得したデータを使って作成されています。

欧州宇宙機関(ESA)によると、超新星が起こった場所の周辺に存在する星々の年齢や質量といった情報を得ることで、II型超新星を起こすような星についての知見や、超新星爆発から生き延びた星が明らかになると期待されています。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚として、ESAから2023年4月17日付で公開されています。

 

Source

  • Image Credit: ESA/Hubble & NASA, C. Kilpatrick, R. J. Foley
  • ESA/Hubble – Hubble spotlights a swirling spiral

文/sorae編集部

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