ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した球状星団「ピスミス26」

【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した球状星団「ピスミス26」(Credit: NASA, ESA and R. Cohen (Rutgers the State University of New Jersey); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America))】

こちらは「さそり座」の方向約2万3000光年先にある球状星団「ピスミス26(Pismis 26)」です。球状星団とは、数万~数百万個の恒星が球状に集まっている天体のこと。天の川銀河ではこれまでに150個ほどの球状星団が見つかっています。視野全体を埋め尽くす星々の輝きに美しさを感じます。

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天の川銀河の中心がある「いて座」や、その隣にある「さそり座」の方向には、星々が集まっている銀河中心部分の膨らみ「銀河バルジ」があります。バルジには星だけでなくガスや塵も集まっていて、さそり座やいて座の方向では塵が豊富な暗黒星雲も帯のように連なっています。塵には星から放射された光(特に波長の短い青色光)を吸収・散乱させやすい性質があるので、星の色を実際よりも赤っぽく見えるように変えてしまったりします。これは赤化(reddening)と呼ばれる現象です。

アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、天文学者は「ハッブル」宇宙望遠鏡を利用して可視光線と赤外線でピスミス26を観測することで、星団の赤化や年齢、それに金属量(水素やヘリウムよりも重い元素の量)を判断することができました。ピスミス26の年齢は120億年と推定されており、天の川銀河の潮汐力によって外側の星々が引き剥がされることで、質量の多くを失ったと考えられています。

冒頭のピスミス26の画像はハッブル宇宙望遠鏡に搭載されている「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」および「広視野カメラ3(WFC3)」を使って取得された画像(可視光線と赤外線のフィルター合計3種類を使用)をもとに作成されたもので、NASAが2022年11月28日付で紹介しています。

 

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関連:視界を埋め尽くすように輝く星々 球状星団「ターザン1」

Source

  • Image Credit: NASA, ESA and R. Cohen (Rutgers the State University of New Jersey); Processing: Gladys Kober (NASA/Catholic University of America)
  • NASA - Hubble Glimpses a Glittering Gathering of Stars

文/松村武宏

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