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【▲地球の近くから天の川銀河の中心方向に向かって約13000光年離れたところまでの、塵が累積していく様子を示す新しいアニメーションの切り抜き画像(Credit: EXPLORE/ACRI-ST/GEPI)】
【▲地球の近くから天の川銀河の中心方向に向かって約13000光年離れたところまでの、塵が累積していく様子を示す新しいアニメーションの切り抜き画像(Credit: EXPLORE/ACRI-ST/GEPI)】

このアニメーションは、太陽系の近傍から天の川銀河の中心に向かって約1万3000光年離れたところ(天の川銀河の直径の約10%に相当)までに存在する塵(ダスト)の分布を示しています。色は塵の量を表していて(色が明るい部分ほど塵が多く、暗い部分ほど塵が少ない)、地球からの距離に応じて変化する塵の分布を表現するために、動画では塵が累積するように表示されています。

動画は10パーセク(約32.6光年)先にある塵の分布から始まります。塵は太陽系の近くでは渦を巻くように分布していますが、遠く離れるにつれて銀河面に沿って集中するように分布していくことがわかります。また、銀河面の上下には、塵が少ない「窓」のような領域もあることがわかります。

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このアニメーションは、欧州宇宙機関(ESA)の宇宙望遠鏡「ガイア」や、サーベイ観測プロジェクト「2MASS」(※)の観測データなどを利用する対話型ツールを用いた新しいデータに基づき、天の川銀河に存在する塵のモデル化を目的とした天文学者によって作成されたとのこと。この成果は2022年7月にウォーリック大学で開催された、英国の全国天文学会議(NAM2022)で発表されました。

※…2MASS:Two Micron All Sky Survey(近赤外線領域における全天サーベイ観測プロジェクト)

ツールを開発しているプロジェクト「EXPLORE」のコーディネーターを務めるNick Cox氏は「塵の雲は星の形成や死と関係しており、その分布は銀河の構造形成や進化を物語っています」「このマップは宇宙論研究者にとっても重要であり、塵のない領域を明らかにすることで、ハッブル宇宙望遠鏡や新しいジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡による深宇宙観測など、天の川銀河の向こう側の宇宙を研究するための、クリアで遮るもののない視界を手に入れることができます」と語っています。

 

Source

  • Image, Video Credit: EXPLORE/ACRI-ST/GEPI
  • 王立天文学会 – Deep dive into the dusty Milky Way
  • Lallement et al. – Updated Gaia-2MASS 3D maps of Galactic interstellar dust

文/吉田哲郎

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