【▲ ハッブル宇宙望遠鏡が撮影した「いて座」の一角(Credit: NASA, ESA, A. Calamida and K. Sahu (STScI), and the SWEEPS Science Team)】

こちらは「ハッブル」宇宙望遠鏡が撮影した「いて座」の一角。数え切れない星々の輝きが視野を埋め尽くす光景に圧倒されてしまいそうです。

渦巻銀河や棒渦巻銀河は、数多くの星々が集まる中央部分の銀河バルジと呼ばれる膨らみを、扁平な銀河円盤が取り囲む構造を持っています。アメリカ航空宇宙局(NASA)によると、この画像には地球から約2万6000光年先にあるバルジの星々が捉えられているといいます。

【▲ 天の川銀河の想像図。中央の黄色い部分が銀河バルジと棒状構造で、その周りを渦巻腕(渦状腕)がある銀河円盤が取り囲んでいる(Credit: NASA/JPL-Caltech/ESO/R. Hurt)】

冒頭の画像は、2006年に行われた「SWEEPS」(Sagittarius Window Eclipsing Extrasolar Planet Search)の観測領域の一部を撮影したものです。SWEEPSはトランジット法(※)を利用して太陽系外惑星を検出するために、ハッブル宇宙望遠鏡を使って実施されたサーベイ観測です。約18万個の星々の明るさが変化する様子を7日間に渡り観測した結果、16個の系外惑星候補が見つかりました。

※…親星の手前を系外惑星が横切る「トランジット(transit)」が起きた時の親星の明るさの変化をもとに、系外惑星の存在を間接的に検出する観測手法。

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また、2015年9月にはハッブル宇宙望遠鏡によるSWEEPS領域の観測データをもとに、天の川銀河の銀河バルジで70個の白色矮星が見つかったとする研究成果も発表されています。白色矮星の観測結果はバルジを構成する星々の年齢をより正確に把握し、バルジにおける星形成過程を理解する上で役立つと期待されています。

冒頭の画像はハッブル宇宙望遠鏡の「掃天観測用高性能カメラ(ACS)」による観測データ(可視光線と赤外線のフィルター計2種類を使用)をもとに作成され、2015年11月5日付で公開されたもので、NASAのハッブル宇宙望遠鏡Twitter公式アカウントが2022年3月23日付で改めて紹介しています。

https://twitter.com/NASAHubble/status/1506360161509810188

 

※タイトルに誤字がありましたので、訂正させて頂きました(4.25)

Source

  • Image Credit: NASA, ESA, A. Calamida and K. Sahu (STScI), and the SWEEPS Science Team
  • NASA/STScI - Hubble Uncovers Fading Cinders of Some of Our Galaxy's Earliest Homesteaders
  • NASA - Hubble Finds Extrasolar Planets Far Across Galaxy
  • @NASAHubble (Twitter)

文/松村武宏