棒渦巻銀河「NGC 5921」(Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Walsh; Acknowledgement: R. Colombari)

【▲ 棒渦巻銀河「NGC 5921」(Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Walsh; Acknowledgement: R. Colombari)】

こちらは「へび座」の方向約8000万光年先にある銀河「NGC 5921」の中央付近を捉えた画像です。古い星が多くて赤みを帯びた明るい銀河バルジと、若くて表面温度の高い青い星々に彩られた銀河円盤のコントラストが美しさを感じさせます。

NGC 5921は棒渦巻銀河に分類されています。棒渦巻銀河とは、中心部分に棒状の構造が存在する渦巻銀河のこと。欧州宇宙機関(ESA)によれば、棒状構造は私たちが住む天の川銀河をはじめ、渦巻銀河の半分程度が持つと考えられています。

冒頭の画像は「ハッブル」宇宙望遠鏡に搭載されている「広視野カメラ3(WFC3)」を使って撮影された画像(可視光線と赤外線のフィルターを使用)をもとに作成されたもので、ハッブル宇宙望遠鏡の今週の一枚としてESAから2022年4月4日付で公開されました。

ちなみに「へび座」は「へびつかい座」を挟んで頭部と尾部に分かれていて、NGC 5921は頭部の側に位置しています。かつて「へび座」は「へびつかい座」の一部として扱われることが多かったものの、20世紀になって現在用いられている星座が決定した際に独立した星座として定められました。全天には合わせて88の星座がありますが、「へび座」のように2つの領域に分かれているものは他にありません。

 

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  • Image Credit: ESA/Hubble & NASA, J. Walsh; Acknowledgement: R. Colombari
  • ESA/Hubble - Hubble Spies a Serpentine Spiral Galaxy

文/松村武宏