渦巻銀河「NGC 772」(Credit: Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA; Image Processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage), J. Miller (Gemini Observatory/NSF's NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin)

【▲ 渦巻銀河「NGC 772」(Credit: Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA; Image Processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage), J. Miller (Gemini Observatory/NSF's NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin)】

こちらは「おひつじ座」の方向約1億光年先にある銀河「NGC 772」の姿。NGC 772は渦巻銀河に分類されていて、渦巻銀河の特徴である渦巻腕(渦状腕)が明るい中心部分から周囲に広がっています。その渦巻腕のうちの1本は非常に発達していて、湾曲しながら太く力強く伸びている様子が画像から見て取れます。

この太い渦巻腕は、近くにある矮小楕円銀河「NGC 770」(※画像上方の範囲外に位置しています)とNGC 772が重力を介して相互作用した結果、歪んで引き伸ばされたことで形作られたと考えられています。なお、天文学者のホルトン・アープが1966年にまとめた特異銀河(特異な形態を持つ銀河)のカタログ「アープ・アトラス」では、NGC 772は“小さくて表面輝度が高い伴銀河を持つ銀河”のひとつ「Arp 78」として収録されています。

また、NGC 772の周囲には遠方に存在する無数の銀河が写り込んでいます。地上の大型望遠鏡や宇宙望遠鏡で観測すると、どこを向いてもこのような遠方の銀河を視野の中で見つけることができるといいます。米国科学財団(NSF)の国立光学・赤外天文学研究所(NOIRLab)によれば、観測可能な宇宙には全部で2兆個もの銀河があると推定されています。

冒頭の画像はハワイのマウナケア山にあるジェミニ天文台の「ジェミニ北望遠鏡」(口径8.1m)を使って撮影されたもので、NOIRLabから2022年3月22日付で公開されています。

 

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  • Image Credit: International Gemini Observatory/NOIRLab/NSF/AURA; Image Processing: T.A. Rector (University of Alaska Anchorage), J. Miller (Gemini Observatory/NSF's NOIRLab), M. Zamani & D. de Martin
  • NOIRLab - Strong-Arming a Galaxy

文/松村武宏